根管治療成功の秘訣はCTにあり!
- 2024年12月18日
- 未分類
こんにちは、やまだ歯科クリニックです♪
歯医者さんに行ったら撮られるレントゲン。
「なぜかわからないけどレントゲン何回も撮られるなあ」「もしかして失敗?」「わざとたくさん撮ってる⁈」など思ったことがある方もいるのではないでしょうか。実は、歯科の治療によっては同じ部位のレントゲンを何枚か撮ることがあり、さまざまな種類のレントゲンで少しずつ違うところを見ているのです。
今回は特に同じ機械で撮ることができるパノラマレントゲンと歯科用CTについて、それぞれの特徴をお話していきます!
パノラマレントゲンとは
歯や顎全体を一枚の画像で確認できる検査です。虫歯や歯周病、親知らずの位置など、全体的な状態を把握する際に使用されます。初診や定期検診の時にパノラマで全体に問題がないか診るために撮影することが多いです。
CTとは
顎や歯、神経の位置関係を立体的に把握できる検査です。インプラントの事前計画や抜歯(とくに親知らず)、歯周病治療や根管治療など精密な治療が必要な際に用いられます。
パノラマレントゲンは一般的な診断に適しており、CTはより高度な診断や治療計画に用いられます。特に、根管治療やインプラント手術にはCTが欠かせません。
パノラマは歯や顎の全体像は見えるものの、平面的な画像のため、歯根の細かい構造やトラブルを見逃す可能性があります。しかし、CTは3D画像で歯根の形や内部の構造を細部まで確認できます。そのため、通常のレントゲンでは見逃される可能性がある問題も、CTであれば、根管の湾曲や、感染の広がり具合、歯根のひび(根破折)についても正確に診断が可能です。
当院のレントゲン・歯科用CT
根管治療とは
根管治療とは、歯の神経にまで進行したむし歯に適応される処置です。細菌に侵された神経や血管を取り除き、空洞となった根管内を専用の薬剤や器材を使って清掃していきます。
むし歯の進行
C0
歯の表面からカルシウムなどの成分が溶け出します
C1
表面のエナメル質が溶け始めます。痛みはありません。
C2
むし歯が進行し象牙質に達します。冷たいものや甘いものなどがしみます。
C3
歯の神経までむし歯が達します。熱いものもしみるようになりズキズキとした痛みがひどくなります。
C4
歯全体がむし歯に侵され歯の根っこだけが残ります。神経が死んでいるため痛みはなく、根っこの先に膿が溜まります。
主な治療法
抜髄
歯髄炎(歯の神経が炎症を起こしている状態)になってしまった神経を除去する根管治療です。むし歯・不正咬合・知覚過敏が原因で持続的に歯髄を刺激すると、炎症を起こし痛みが出ます。
感染根管処置
歯髄炎が進行すると神経が壊死し、歯根の先には膿が溜まります。この場合、壊死して腐ってしまった神経とその周りの汚れた歯根を同時に掃除しなければ膿は無くなりません。感染根管治療で汚れがなくなると、溜まった膿は自然になくなります。
また、すでに一度根管治療をした歯に、再び炎症が起きることもあり、その場合は再根管治療といって前回の治療時に詰めた詰め物や細菌を取り除き、再び根管内をきれいにします。歯根は非常に複雑な形をしており、CTでなければ見えない細い根管や湾曲もあるため、再治療になることは珍しくありません。
根管治療は、歯科医師の技量と導入している設備や使用する器具で大きく変わります。CTで診断することで感染がどれだけ広がっているかを正確に把握できるため、適切な治療範囲を決めやすくなります。また、治療が必要な部分のみで無駄な治療を避けることができ、歯を残せる可能性も高くなります。
症例①
同じ部位をパノラマ、デンタル、 CTそれぞれで撮影したもの
パノラマで病巣を発見し、デンタルで細かく撮影、さらにCTで立体的に病巣の状態を確認しています。
症例②
根管治療のパノラマ前後比較で
CT画像
歯を失う原因の多くはむし歯や歯周病ですが、適切な診断と治療を行えば、自分の歯を長く残すことが可能です。CTは精密な診断と治療計画を支える重要なものですので、もし根管治療を提案された場合は、一度CTを使った診断を検討してみましょう。
当院では歯科医師が適切に判断してレントゲン検査を提案するので、ご不安な点があれば気軽に相談してください♪
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!