【保険治療】第二大臼歯の保険適用がスタート!
- 2024年1月13日
- 虫歯
今回2023年12月から、第二大臼歯(親知らずを除いた1番奥の歯)に保険適用で白い被せ物をいれることができるようになりました!
今までの歯科治療では第二大臼歯に白い被せものをしたい場合は、保険外のセラミックスという材料しかなく、保険適用できるのは銀歯のみでした。
しかし今回の保険改定で、白い材料の保険適用範囲が広がり、第二大臼歯に大臼歯CAD/CAM冠用材料(V)を使用することができるようになりました。
前回の保険改定で2017年2月から第一大臼歯(親知らずを除いた奥から2番目の歯)にCAD/CAM冠用材料(Ⅲ)という保険適用の白い材料がいくつかの条件下で使えるようになりましたが、今回さらにその範囲が条件なく広がりました。
適用範囲だけでなく材料も変わり、既存のCAD/CAM冠用材料(Ⅲ)と違い、松風PEEK冠が今回の大臼歯CAD/CAM冠用材料(V)となります。
松風ブロックPEEKとは
◎高機能プラスチックと言われていて、歯科用コンピューター支援設計などで加工するレジン製のブロックです
新しくはじまった材料ですが、従来のものと比較すると、優れた点がいくつもあることが発表されています。
1、長持ち
吸水性が低く、変色や着色のリスクも少ないです。また、力が加わった際にたわみやすく、破折しにくいという特徴を持つため、従来に比べ長持ちする材料といえます。
2、メタルフリー
金属を使用しない材料であることから金属アレルギー患者に対しても使用することができます。
3、適用範囲
上記の特徴から既存のCAD/CAM冠用材料(Ⅲ)が使用できない部位である第二大臼歯や第三大臼歯、大きな咬合力が加わる第一大臼歯の症例に対しても使用することができます。
日本補綴歯科学会から提出された医療技術評価提案書には
とあり、従来の材料より期待されることがわかります。
ただ、従来のCAD/CAMよりも優れていますが、保険外のセラミックスと比較すると審美性や耐久性はまだまだ劣るということです。
特に審美面において、色はアイボリーの1種類のみであり、歯としては不自然な白さになります。
(写真右:PEEK冠、左:従来のCAD/CAM冠)
しかし今後様々な色調のものや耐久性の高い材料が開発されれば注目の材料となるでしょう!今回は、保険適用となったCAD/CAM冠用材料(V)という新しい材料についてお話ししました。
ご希望の治療法など患者様のご希望に添えるよう、治療の前にまずはカウンセリングからしっかり行っております。いつでもご相談ください。
今回もブログを読んでいただきありがとうございました!